太陽光発電システムの上手な活用方法。

最近、台風や地震など突然の災害で長期間停電となってしまい、日常生活に不安を抱えることが多い中、太陽光発電システムの「自立運転機能」で電気を使うことができ、緊急時の電源として利用することができます。太陽光発電システムを設置されているお客様で「自立運転機能」を知らない方、使い方を理解されていない方が意外と多く‶大変勿体ない″ので、いざという際に使用できるように、今回ご案内させて頂きます。

使用できる容量には限度がある

『自立運転機能』といってもやはり使用できるものには限度と制限はあり、天候や時間帯による日射量や、設置されている太陽電池の容量にもよります。パワーコンディショナ1台につき最大1500W(AC100V_合計15A以内)までの電気製品を使用することができます。万が一の災害時でも、テレビやラジオから情報を得ることや、携帯電話の充電ができ、家族や遠くの親戚に安全を知らせることが可能になります。

実際のお客様で東日本大震災の際に、自立運転機能の使用方法で圧倒的に多かったのが『携帯電話の充電』です。中には、炊飯器でご飯を炊かれた方も!!  ※相当天気や設置容量など条件が良かったからと思われます。

自立運転への切替方法について

自立運転への切り替えはお客様ご自身で操作していただく必要がございます。又、切替方法には『連系運転(通常時)⇒自立運転(非常時)』と『自立運転(非常時)⇒連系運転(通常時)』の2種類あります。ご自宅に設置されているパワーコンディショナの型式によって操作が異なりますので、型式ごとに手順をご案内させて頂きます。

KP**Fシリーズ(オムロン製)

対象機種:KP40F-SS、KP55F-SS

【連系運転 ⇒ 自立運転】

① 太陽光発電用ブレーカーを『OFF』にする。

② 連系運転スイッチを『OFF』にする。

③ 自立運転スイッチを『ON』にする。

<要確認>

表示部に『e1-0』、表示部中央に『 . 』または、カウントダウンが表示されていれば、太陽電池は発電しており、『自立ランプ』が点灯し自立運転を開始します。尚、太陽電池が発電していない状態では、すべての表示は消灯し、切替作業を行っても自立運転は行えません。

④ 切替作業を手順通り行ない、太陽電池が発電していれば、自立運転が行えます。

 

【自立運転 ⇒ 連系運転】

① 自立運転スイッチを『OFF』にする。

② 太陽光発電用ブレーカーを『ON』にする。

③ 連系運転スイッチを『ON』にする。

④ カウントダウン(300秒)が開始され、カウントダウン終了後、連系運転(通常時)を開始します。

<要確認>

表示部に『off』、表示部中央に『 . 』または、カウントダウンが表示されていれば太陽電池は発電しております。太陽電池が発電していない場合は、すべての表示が消灯します。

=停電が解消した際のご注意=

自立運転(非常時)に切り替えている場合、停電が解消しても自動的に連系運転(通常時)には戻りません。再度、お客様ご自身で操作していただき、連系運転(通常時)に戻してください。戻さないと”売電”が一切できなくなります。

 

SPC**02、03シリーズ(三洋製)

対象機種:SPC5502、SPC4002、SPC2702、SPC5503、SPC4003、SPC2703

【連系運転 ⇒ 自立運転】

① 運転スイッチを『OFF』にする。

② 太陽光発電用ブレーカーを『OFF』にする。

③ 運転スイッチを『ON』にする。

表示部の自立運転ランプが点滅します。約10秒後に(連系運転モードから自立運転モードに変更)自立運転ランプが点灯に変わり、自立運転コンセントにAC100Vが出力されます。

● 自立運転時の電力表示は、自立運転専用コンセントに接続された機器の消費電力を表示します。

 

【自立運転 ⇒ 連系運転】

① 運転スイッチを『OFF』にする。

② 太陽光発電用ブレーカーを『ON』にする。

③ 運転スイッチを『ON』にする。

④ 表示部がカウントダウン(300秒)を開始。

⑤ 同時に連系ランプが点滅し、連系ランプが点灯し運転を開始する。

 

=停電が解消した際のご注意=

自立運転(非常時)に切り替えている場合、停電が解消しても自動的に連系運転(通常時)には戻りません。再度、お客様ご自身で操作していただき、連系運転(通常時)に戻してください。戻さないと”売電”が一切できなくなります。

 

今回は2機種の自立運転への切替方法をご紹介させていただきました。停電時には是非ご活用いただければ幸いです。

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